22年8月サロンについて

 カンナビスト@関西のサロンはコロナ禍で大体休止していたのですが、そろそろ再開したいなあと思う、今日この頃です。

 しかし22年7月現在、また感染者は激増していますので、ピークがどういった時点になるか、もう少し観察しまして「どなたでも来てください」とするかどうか考えております。

 

 この間、「使用罪問題」「HHC流行からの規制、HHCOへの移行問題」「タイでの実質的な合法化政策」など、国内外の状況が色々と変転してきまして、お話したいことが沢山あります。

 

 また国内での大麻関連言説も徐々に変化してきているように思えます。古くから「大麻非犯罪化」界隈を担ってきた、大麻堂の前田さんの訃報もありました。「アイ・アム・ヒッピー」たる山田塊也さん(ポンさん)の界隈などから影響を受けつつ、別のムーブメントとして立ち上がってきたカンナビストの一員としては、少し困惑しつつも興味深く現在の動向を捉えています。

 

 私たちカンナビスト@関西は、何ら党派性はなく自由な集まりですので、例えば音楽ならレゲエ、HIP HOP、テクノ、ロック、パンク何でもありです。ボブ・マーリー忌野清志郎も、舐達麻、カール・クレイグからアイドルも、音楽に関心がない場合も大歓迎です。

 これを別様に置き換えて言うと、医療目的の大麻や、繊維としての大麻や、「大麻で逮捕するな」でも良くて、要するに「人間が生きていくこと」を基盤として、人権を肯定しています。大麻それ単体によって人生が破壊される場合などほとんど見られないのに、大麻使用者が逮捕されることで人生が破壊されることは多数あるのだから、私たちは「大麻問題は人権問題」だとしてきました。

 

 一方でこれは「何でもあり」ではないと思います。「大麻問題は人権問題」だと言うからには、人権侵害は別に大麻に限ったことでなく、私たちは反対しています。例えば戦争に反対だし、ある社長がどれだけ良い人でもパワハラをしているならいけないと言うし、差別に反対です。戦争や差別は根本的な人権侵害です。

 

 さてそれでは、例えばもしプーチンが「大麻とかいいよね、ロシアでも合法化して輸出作物にしようぜ」と言い出した場合、私たちはそれを肯定すべきでしょうか、当然違うと思います。まあプーチンはありえそうもない話ですが、トランプ元大統領やブラジルの独裁的で森林破壊をしているボルソナロ大統領なら、ひょっとすると「それで人気が取れる」と考える場合、言い出すかもしれません。

 もう少し小さな話で、ある日本の泡沫政党が一方で差別主義者を擁立しながら(↓)、面白くて世間の注目をちょっとでも集められたらいいなとして、大麻合法化を主張する人を同時に擁立することは、現実にあることだと思います。

 

 私はこの場合、「大麻合法化を主張する人」個人を全然否定したくないし、できれば一緒に飲んでみたいし、共闘したいのですが、しかし「投票行動」に限定して政党政治として言えばどうしても投票できません。なぜなら、その党は明らかな差別主義者を同時に擁立していて、「何でも良いから注目集め」に躍起であることは明白だからです。そういった人気投票に、非常に真剣な、多くの人々の人生がかかっている「大麻と逮捕の問題」が利用されて「何となく注目を集める道具」にされることに、私は違和感を感じます。

 良くも悪くも、20年前であればこうしたことは言うまでもないことだったと思います。大麻問題はもともと黒人差別問題や、反戦運動への弾圧といった文脈から出てきたのですが、今日的な「極右のポピュリスト政党が、移民排除や軍拡推進、原発は積極的に再稼働!といいながら、大麻合法化を一緒に言い出すかもしれない」という現況に眩暈を感ずる、私のぼやきも「逝きし世の面影」となっていくのかもしれません。

 要するに権力、軍事や原発ではなく、人間それ自体が大事。ですよね、清志郎さん。

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22年3月サロンのお知らせ

 1月からまた感染状況をみてサロン開催できていなかったのですが、3月最終日曜日は、オンライン(Zoom)でのサロンを開催します。

 

とき: 3月27日(日)21時~23時までに終了

Zoom URLについては下記メールまでご連絡下さい。

 

 このところ、年始からのHHC流行と規制があり、HHCCBNCBDTHCPとか呪文みたいになってきて身体的、生活的に分かるように話し合いたいなあと思っています。

 

連絡先: cannabisty@gmail.com

11月サロンのお知らせ

やっと状況が落ち着いたので、とても久々にサロンを開催します。

また「朱夏」の営業が終わっていますので、もともとやっていた天人で集合する予定です。

 

【関西サロン】
とき:11月28日(日) 18:00~21:00
ところ: 中崎町 天人

Salon de AManTo 天人 :: アクセス


*参加無料、出入り自由

ここのところ、コロナで大変でしたし、CBD関連のこと、諸外国のこと、いわゆる「使用罪」のことなど、各人がお話したいことを談話する会です。どなたでもお越しください。

 *お店の都合などで急遽場所変更となる場合がありますので、初回の方は念のため下記メールに事前連絡いただけるとありがたいです。

幹事メール: cannabisty@gmail.com

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7月サロンについて(オンライン)

ちょっと最近色々と、「使用罪」の動向やマーチ関連のお話などありまして、オンライン(Zoom)にてサロンを開催します。

 

7月25日(日)21時から22時すぎ、摘発当局以外は、下記にご連絡いただければURLを出します。どなたでもお越しください。cannabisty@gmail.com

マーチについて

 カンナビスト@関西の幹事です。下記で情報共有していました、マリファナ・マーチ、大阪2021は中止になったそうです。SNS上の発言をみただけで、特に連絡があったわけではないので、本当にそうなのかどうか私も良く分かりません。

 

 今年の関西におけるマーチは、昨年度からそうですがCovid-19の事態を鑑みて、私たちは一般参加のイベントを企画することはしないとしてきました。私たちのマーチ関連企画としては、18年末の企画のあと、19年度どうしようか、まあサロンはやろうということで継続して考えてきました。

 もともとマーチは誰のものでもなく、99年以後Global Marijuana Marchとして手を挙げた人がやるものですから、私はやりたい!という人がやればいいものだと思っています。ただ同時に、ローカルでずっとやってきた人がいる地域の場合、できればローカルの人を含めて一声かけてから一緒にできれば、より良くなると感じます。

 

 今年の場合、私たちは「大阪でマーチやりたいという人がいるらしい」と噂を聞きまして、可能であれば、また安全に開催できれば、私たちが責任をもてる範囲で応援したいと思っていました。ただお話を聴いているうちに、色々な観点で、私たち自身が応援したその責任を果たせるか、自分たち自身のことについて懸念を持ちまして、今年の開催案については「私たちは私たち」とすることにして、邪魔にならないようそっと引きました。

 * 別にやりたいという方と何か喧嘩をしたわけでも、否定したいわけでもありません。責任をもって支援できれば支援したいと願っていて、ただ単に「それはそれ、これはこれ」というだけです。マーチは誰のものでもなく、ただ「厳罰化はやめよう」という方向性の共有があって、差別的なことがなければどなたがやってもいいと思います(カンナビスト@関西は、暴力と差別だけはNGです)。

 

現下Covid-19の問題でサロン開催もなかなか思うようにできませんが、オンライン(Zoom)での活動は継続しています。7月25日(日)の夜あたりにオンラインのサロンをやろうと相談していますので、関心のある方はまたご連絡ください。

cannabisty@gmail.com

 

とりあえずまったり、ルイ・アームストロング、1928、Mugglesを聴いています。

 

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大麻使用罪への反対

 現下情勢を賑わせております、大麻使用罪の検討会にて、結論がどうなるか21年5月22日現在で定かではありませんが、「検討会」の議事録および資料を批判的に読解した上で、私たちカンナビスト@関西は明確に反対しております。

 

(1)そもそも大前提として、「大麻問題」に典型的に見られる「ドラッグ戦争」は国際的、学問的には失敗したものと論じられており、私たちは非罰化や非犯罪化を基調とする見解の妥当性を認めてきました。

Kofi Annan: Stop 'war on drugs' - Kofi Annan Foundation

Report of the Global Commission on Drug Policy (opensocietyfoundations.org)

 

 こうした「厳罰化」を基調とする薬物政策にはもう、GCPD (Global Commission on Drug Policy)や米国NORMLなどリベラル/人権派の諸団体だけではなく、米国での「人種差別的な摘発」「大量拘禁社会の問題性」などを前提として、多くの国際機関が「厳罰化を推奨はしていない」ことが明確です。

 確かに、大麻も含まれるドラッグ類の使用は「自己へのハーム」が含まれる場合があり、これは懸念される論点ですが、それは「厳罰化と刑務所」で解決する問題ではなく、重要なことは医療と社会福祉と教育です。カンナビストは以前からずっと、大麻と「若年者のヘビーユーザーが、どの程度精神疾患と相関するのか」「自動車運転の場合はどうか」といったリスクを否定せず、その上で「厳罰化では何の問題も解決しない」としてきました。

 

(2)法的実践として運用のグレーゾーン、法規定の恣意的運用が懸念されます。

 この点はあまり、法学や政策論争として提起されていないのですが、所持なき大麻の使用罪なるものを策定する諸国はなく、日本独自の運用となることと思われます。これがどの範囲で、どの程度の証拠をもって運用されるのかは、未来の警察/法運用となるため、現時点で断定できる人は誰もいません。

 

 しかしストリート水準での非罰化を20年来ずっと訴えてきた私たちの視点からすると、この「曖昧な使用罪」の導入は、警察や入管といった規制行政のフリーハンドを増やし、処罰対象をより曖昧なものにする帰結を大変憂慮しています。

 

 具体的に言えば、厚労省監麻課は「大麻という農作物の刈り取り」に際してTHCは検出されなかったとしていますが、これは大麻の花弁が成熟する時期になされたものであるかどうかが不分明です。根拠として一義的には妥当しないというか、判断不能としか言いようがない「検出」です。

 

 また同様に、諸外国のパーティやクラブなどでしばしばみられる、「クッキングハイ」の事例は大変ありえることです。自ら喫煙はせずに不作為で知らずに、クッキーや、THC入りのクリームソースを舐めたものが、帰国時に疑われる場合、自身の無罪をどう証明すれば良いのか全く分かりません。繰り返していえば、カリフォルニアにおいてこうした事例はコカインや覚せい剤と全く異なり、社会生活において偶発的に見られるものとなっているということです。

 こうした事例を判断する場合、「過去の行動が疑わしかったから起訴」「あるいはただの偶然だろうから不起訴」と考えるのは、「社会的通念」による警察や法務行政の担当者になるのでしょうか。そうした法運用のグレーゾーンを増して、結局得られる「法的な利益」は社会的な利益ではなく、ただの「規制行政にとっての利便性」ではないのでしょうか。

 

 古くから大麻厳罰化に反対してきたものとして、明確に使用罪に反対するという記録をここに残しておきます、というお話でした。

カンナビスト@関西 cannabisty@gmail.com