医療大麻マーチの広報は全ての国内新聞社にプレスリリースを出したということですが、来てくれたのは大阪日日新聞さんだけでした、さすがニチニチさん。
これまでの場合だとプレイボーイや実話ナックルズのようなネタ記事で、それはそれでネタ的とはいえ、ちゃんと私たちの主張を入れてくれていたので有難いことなのですが、正面から当事者の言っていることをネタ抜きで向き合ってくれたのはJapan Timesさんくらいでした。後は今はなきBURSTのような、サブカル・アングラ系の雑誌でしょうか。
ジャーナリズムというのはもちろん「客観的」とは言っても、透明人間が「客観的」に報道するようなものではありえないので、どうしても何らかの視座が加わらざるを得ないのですが、そこで大切なのは当該社会でのマジョリティ側の偏見を無条件に受け入れて、その姿勢を「客観的」だと言って開き直らないところにあると思います。主流派の意見というのはその社会では空気のようなものなので、意識しなければそれが「客観的」である証明になりがちなのですが、それがしばしば声をあげられなかったり、小さな声しかあげられない人々にとっては壁になってしまいます。
今日本社会にある主流派のレンズを通してではなく、本来ジャーナリズムがあるべきなのは、マジョリティの立場を無条件に首肯せずに、社会の皆にとって必要だとジャーナリストが責任をもって思う問題を利害関係抜きの視点で報じることで、多様で開かれた議論の場を創造すること、それが善いジャーナリズムであると私は思うことしきりなのですが、大阪日日新聞はそうした精神を多少なりとも持って生き残った新聞の一つであるとベタぼめしちゃいます。記者の山本さんも、見た目は若いのにそこらの大手新聞の記者よりずっとジャーナリズムやってます。私はこう見えて義理は大切にしますので当面大阪の駅売り新聞はニチニチさんを買う決意でございます、はい。
大阪日日新聞 2014年9月24日記事
「医療大麻」知って 難波神社でライブトーク
病気の痛みや苦しみの軽減が期待される「医療大麻」への理解を求めるイベント「医療大麻を知ってもらうためのPEACE WALK~患者と家族に選択権を~」が23日、大阪市中央区の難波神社で開かれた。関係者らは音楽ライブや講義を通じて思いを訴えた。
麻の文化・産業振興を呼び掛ける日本麻協会の日野るり子さんが発起人となり初めて開催。日野さんはインドをたびたび訪ねる中で、大麻が文化として日常に溶け込んでいるのを見て「日本でも大麻を見直すべきだ」と活動している。
この日は社会学者で「カンナビスト関西」の山本奈生さんが海外の医療大麻の現状について「米国では23州で医療使用が認められており、痛みの緩和に対する有効な選択肢になっている」と説明。
「難病だけでなく睡眠障害や慢性的な神経痛の軽減にも効果が期待されているので、特殊な難病患者だけでなく、自分たちの生活の質を向上させる上でもかかわりの深い問題」と指摘した。
日野さんは「患者やその家族に『医療大麻』という選択肢が日本では伝えられていないことに憤りを感じる。大麻は昔からある自然の生薬。麻薬という先入観を払しょくし、大麻について見直してもらいたい」と訴えた。