旧記事: Marijuana March 2010の報告

本年のマリファナ・マーチ大阪は5月30日の14時より開演し、トラブルもなく無事終了することができました。

まず参加者および関係者の方々、ありがとうございました。参加者は延べでおよそ300名(同時参加はピーク時に200名ほど)で、終始和やかな雰囲気の中、集会を終えることができたと思います。

当日の出演順は、以下のとおりでした。

○ DJ岸上

○ 砂布均 (http://blog.livedoor.jp/saihan_kikaku/

○ ボンシバ南とカンナビーズ (カンナビーズさんのお店:http://kannabiez.hp.infoseek.co.jp/

○ あちゃこ一座

また、出演者の合間に、私山本が司会となってそれぞれ1~5分の簡単なスピーチをはさみ、多くの方から報告をいただきました。スピーチを行ってくれたのは出順に以下の方々でした(メモが残っている方のみ、漏れがあれば教えて下さい)。

○福島さん(カンナビスト)、真鍋さん、ニシガキさん、YAVYさん(カンナビスト関西)、白坂さん(大麻報道センター)、麻里さん(カンナビスト)、ラスタマンさん、アナナイさん、DJ岸上さん(出演者)

司会がちょっと喋りすぎたのはご愛嬌ということで、ご容赦下さい。

また、全てのお名前を出すことはできませんが、出店者の方々、および裏方として物資調達、搬送、連絡役、当日スタッフとして動いてもらいました、多くの方々に敬意と感謝を。

さて、マリファナ・マーチ大阪はここ数年、隔年での開催となっていて、来年度の開催はまだ未定ですが、隔年であれ毎年であれ、長く続けていくことが大切なことだと思います。今後とも宜しくお願いします。

こうした集会は、直接世論に働きかけて政治を動かす力になるわけではないのですが、しかし世論を動かそうという人々を繋げ、今あるネットワークを強化して拡大する場として機能するものです。だからマーチという場は、当日だけのことではなくて、その日をきっかけとして、その後につなげていく、そういうことがとても大切なのではないかなと思っています。

当日参加していただいた方々、気軽に連絡(cannabisty@gmail.com)をもらえれば幸いです、連帯しましょう。また、毎月のサロン(中崎町にて)に顔を出して、一緒に行動していきましょう。

最後に、大阪でのマーチは大阪城公園、顕彰塔前広場にて行われましたが、この顕彰塔というのは正式名称「大阪社会運動顕彰塔」といいまして、主に大正期から昭和初期にかけての自由民権運動、農民運動などの活動家を研鑽する目的で1966年に設立されたものです。碑文にも書かれていますが、現在とは比べ物にならない弾圧、拷問の中、「命を賭して」そして志半ばにして「斃れた」人々の運動が、現在の政治、労働法、人権問題に大きな影響を与えてきたのは周知のことですが、彼ら/彼女らはいわば「負けることによって、勝った」、あるいは「負け続けるのをやめないことで、勝った」人々です。

大多数者を意味する「世論」や「政府」の権力はとても強く、なかなかこれに打ち勝つことはできません。しかし、世論や政府にとっては、それだからこそ一回の負けが致命的な負けになる、といったのは沖縄のある運動家でした。

これに対して力をもたないマイノリティの側は、何も失うものがない故に、何度負けてもいいのです。何度マスメディアや政府、多数者に無視され 1)、足蹴にされたとしても、私たちは負けることをやめないのであれば、決して本当に「負ける」ことはないのだから、私たちにとって負け続けることをやめないことがとても大切なことであり、そしてどこかで一度でも勝てば、その勝利は決定的なものなのです。

さて、とにもかくにも、もう一度皆様にスタッフ一同深くお礼を申し上げます。今後とも協力して、大麻非犯罪化運動を進めていきましょう。

1) 今回のマーチも、主要メディアに案内を送りましたが全て無視されています。唯一取り上げたのはjapan timesのこの記事だけで、私はこのことをもってjapan timesが日本における唯一のクオリティ・ペーパーであり、他の大メディアはノーム・チョムスキーではないですが、世論を追認するだけの、自立性を失ったメディアであることを再確認しました。ちなみに過去取材にきてくれた社は、週刊プレイボーイだったという状況で、本来タブロイド誌であるはずのプレイボーイのほうが、相対的に取材の自立性をもっているのに対して、本来クオリティ・ペーパーであるべきはずの日刊新聞が、自立性のないジャーナリズムの抜け殻になっているという状況は、大麻問題だけではなく、多くのマイノリティ問題に社会的関心が集まるEU圏の社会と比べて、注目されるべき差だと思います。